本編に、キンミズヒキ属、ヘビイチゴ属、シモツケソウ属、キジムシロ属を追加した。これらの種類は、これまで、関心がなかった種類なので詳しくは承知していない。キジムシロ属については、種数が多いので、検索表を作成する必要がありそうだが、情報不足で作成できなかった。いずれ、挑戦したい。県内での分布については、地質との関係を見るべきと思われる。
「同定」カテゴリーアーカイブ
ユキノシタ科を追加
ようやく、ユキノシタ科を追加。種数が多いため4頁に分割した。
花穂が長く伸びる草本では、花と葉がはっきり写っている写真が撮りづらい。たいていは花にピントを合わせているので、葉が良く見えないことになる。組み合わせ写真にしなければならないのだか、時間が得られなかった。ネコノメソウ属にも問題が多い、茎の上方の葉が大きいため、葉序が分かりにくく、根元の葉も見えない。花時と果時の姿も大きく違っている。そういうわけで、イワボタンと思われる植物の写真では、ボタンネコノメと識別することが困難であった。
図鑑類に書いてある分布域が、広島県を含んでいないものがいくつかある。広島県植物誌以降に書かれたものでも同じであった。これらについては、再検討が必要である。分布の表現についても、本州の太平洋側という記述は分かり難い。日本海側の多雪地帯との対比であれば、山陽地方が含まれるが、中央構造線の南側という意味では、山陽地方と北四国が含まれないことになる。ガクウツギやハガクレツリフネが広島県に分布していないのは、中央構造線が分布の境界になっているからであろう。
ベンケイソウ科を追加
本編にベンケイソウ科を追加した。従来、多くの種類がSedum属に含められていたが、現在では、複数の属に区分されている。私には分かりやすい。
本編を開設して6ヶ月、掲載種数は500に近くなった。元になったデータベースで、488レコードまでを、一部を除いて、転載した。予定通りの進捗状況であるが、全体種数に勘違いがあっった。全体数を1千種程度と思っていたところ、種子植物だけで約2,200種あるようだ。したがって、初稿で広島のフロラ全体を埋めるまで2年以上必要。公開を後悔している。
もともと、自分の勉強のためであるから、このまま続けたい。登載した種類については理解が深まった。同時に、写真に同定のための手がかりが欠けていることも知ることになる。次に、街頭植物に出会った際には、良い写真を撮りなおそうとおもうのだが、それには1年かかる。それに比べれば、Web上に公開する手間はほんのわずかといえる。
アブラナ科を追加
アブラナ科を追加した。種類数が多く、植物体の大きさなどの変化が大きいので良く分からないものが多い。写真を検索して見ると、同定間違いが多く見つかり、抽出に時間がかかってしまった。間違ってなさそうなのはナズナだけといってよい。1頁に貼り付けると、読み込みが遅くなってしまうため、4頁に分割、索引の頁と合わせ、5頁になった。
頁の区分と、種の配列は分類にあわせるべきだが、新しい分類大系が良く分からない。検索表を組み立て、じっくり検討しなければならないところ。時間がないので、先送りにした。一通り載せた後に再検討するとしたら、2年後くらいになりそう。その頃には、写真も集まっているだろう。
最近の頁では、写真を大きくしている。長辺を600ピクセルとして、ファイルの大きさが64k未満になるような圧縮を行っている。そのため、画像は大きいが、質はかなり低下している。これは、著作権を守るための手段。
イシモチソウ、キケマン
本編にモウセンゴケ科とケシ科を追加した。
広島県には、モウセンゴケが普通にある。花崗岩の山では、林道の明るい法面などで、岩の表面が濡れているような場所に見られる。根生葉は小さく、細い花茎が他の植物の間に伸びているので、写真に撮りづらい。そこで、別々の場所で撮影した葉と花の写真を組み合わせた。
残念ながら、イシモチソウの写真は手もとになかった。昔、賀茂台地の扇状地上のアカマツ林の林床に一面に生えていたのを見たことがある。そのような場所はほとんど無くなったようであるが、今でも、イシモチソウは珍しくないそうだ。私が当たらないのは、暑い時期に、日当たりの良い里山を避けているせいだろう。
広島県のキケマン類は、たいていフウロケマンで、キケマンは少ないようだ。図鑑(原色図鑑中、野生植物Ⅱ)のフウロケマンは花数が少なく、印象が違う。広島県のものはミヤマキケマンの形が多い。これらは、新しい見解では同じとされている。
「広島県の山野草-春・初夏-」の67頁にあるキケマンの写真を見ても、葉が三出複葉か羽状複葉か良く分からない。「野生植物Ⅱ」のPL.121-3も同様。こういう点でも、標本の有り難さが分かる。同書のまえがきにも、「撮影した植物はあとの確証のために標本にして持ち帰り、…」と書いてある。専門家であっても、写真だけでは、同定が困難ということだ。
また、自宅の近くの水田の石垣に生育しているものを観察していると、4月に開花したものが結実して枯れ、5月の半ばになって、再び葉と花茎を伸ばしたものは全く異なる印象だった。つまり、はじめはミヤマキケマンの形、後でフウロケマンの形になった。来春、詳しく確かめる必要がある。
本編にツバキ科、オトギリソウ科を追加
本編にツバキ科とオトギリソウ科を追加した。
昨秋、熊本・鹿児島県境の低山に入ったところ、サザンカの花が目立った。もともと、南九州常緑広葉樹林内には多いのだが、花は葉より上にあるので、落ちている花弁で開花に気づいたものだ。ところが、シカの食害で、低木や草本がなくなり、1~2mの高さの花がよく見えた。8年間の九州勤務でも経験したことがないほど多い。やはり、異常な雰囲気である。
オトギリソウ科の写真を検索して、ヒメオトギリとコケオトギリの区別に自信がなくなった。おしべの数が10本以上写ったものは見当たらない、苞葉の形も写真では分かりづらい、「原色図鑑中」の図と「野生植物Ⅱ」の写真では、逆のようにも見える。「新牧野図鑑」で図を探すと、「もともとは品種として認識」されていたらしい。そこで、「原色野草」を見る。さすがに、長田先生の精密な図は良く分かる。記述も明快だ。しかし、手元の写真のいくつかは、花がコケオトギリのようで、葉がヒメオトギリに見える。
「Flora of Japan 2a」では、なんと、両者の区別は困難とされ、「品種」レベルでもなく、「Variant」という「形」にされている。それにしては、「形」毎の記述は詳しい。オトギリソウ科の執筆者はN.K.B.Robson。オトギリソウでは品種を細かく分けているから、大まかに分類する主義ではなさそう。やはり、別種として区分するのは無理なのだろう。この見解に従うことにした。ところが、同書にはにはトモエソウが見当たらない。索引にも無い。Robsonは基準標本が明示されていないトモエソウについて、Lectotypeを選定した当人であるから、執筆漏れ(?)は腑に落ちない。
イカリソウ属
本編に、メギ科とアケビ科を追加した。
イカリソウ属の分類は、図鑑類や植物誌の説明を読んでも、違いが良く分からない。あまり違わないから、種の区別ではなく、変種や品種とされている。しかも、種間の交雑があり、雑種同士の交雑もあるから、訳が分からなくなっている。文字通り、「分からない」。
落葉性のイカリソウの写真を探したら、長野県の野辺山で撮影した写真があった。葉身基部の心形が浅く、新潟県のトキワイカリソウの深い(裂け目が重なるほど)心形とはかなり違う。

狭義のイカリソウ、長野県産
広島県内では雑種が住み分けているようなのだが、形質が遺伝的に固定しているとは限らない。地域の個体群の間でランダムな交雑が常に行われていると、各々の遺伝子が一定の割合に落ち着く。そのために、地域的にまとまったグループがあるように見える。このためには、個体間の交雑を生じにくくする「障壁」がなければならない。何だろうか?
やはり、きちんと分類して、分布域を示すためには標本が必要である。写真で代替するためには、倍率を一定に(花の大きさ)、小葉の分かれ方が見えるように、葉縁と両面の毛が見えるように撮影しなければならない。スケッチを付け加えるのが良い。
本編にタデ科の一部とモクレン科を追加
タデ科のうちタデ属以外の種、モクレン科を本編に追加した。タデ科については真面目に接してこなかったので、ありふれた種の写真が無かった。知らない種も多い。とりあえず、タデ属を後回しとしたが、残りについても資料は少ない。
まず、ハルトラノオで引っかかってしまった。広島県にあるのはオオハルトラノオである。手元の写真を仔細に見ると、島根県、高知県、茨城県、栃木県のものは確かにハルトラノオの型であった。広島県産の写真は無く、オオハルトラノオの葉の形を示すことができない。今春に詳しく見なければならない対象が増えてしまった。
前回の追加から1週間以上たっている。1年で概略を示すためには、20種程度を毎週増やさなければならない。思っていた以上に厳しい。しかし、ノルマを課さなければ10年たっても半分埋まらないだろう。